11:00
まずは、”紅”の鍋からいってみましょう!四川料理が自慢の『龍華楼』の人気隠れメニューの麻辣湯(マーラータン)。花椒の香りが鼻を突き抜け、真っ赤なスープが食欲を掻き立てます。
四川省発祥の麻辣湯は唐辛子や花椒などの香辛料と、野菜や肉などを煮込んだ、汗が噴き出るほど激辛なスープ料理です。たっぷりの香辛料が効いた痺れるスープは、身体を芯から温めてくれるので、寒い冬に是非味わいたい一品です。(※メニュー表に麻辣湯は載っていません。お店の外で見つけることができる隠れメニュー的な存在です。)
『龍華楼』のスープはただ辛いだけのスープではなく、辛さの中にもコクがあり、まさに旨辛。食べる度に口の中に広がる花椒のビリビリ感もたまりません。海老や野菜、肉団子に太目の春雨などの具がたっぷり入っています。
汗が出るほど辛いのにやめられない!まさに”やみつき”になる麻辣湯。食べ終わった後には、胃の中から熱さを感じるほど体中が燃えていて、指先までポカポカに。オーナーの鄒 美恵(ぞう みえ)さんおすすめの麻辣湯に合うお酒は、啤酒(ビール)。「辛いお鍋にキンキンに冷えた啤酒は最高だよ」と笑顔で語ってくれました。
台湾料理と薬膳料理が同時に賞味できるお店『青葉(あおば)』
14:00
続きまして”白”の鍋を、薬膳料理が評判の『青葉』で味わいます。オーナーの楊綉儀(ようしゅうい)さんは、お爺様が中医師だったこともあり、幼い頃から薬膳に親しんでいたそうです。初心者でも食べやすい味付けの薬膳料理を提供しているのは、多くの人が、健康で幸せな生活を送れるように、という綉儀さんの願いからだそうです。
本日は”白”の王道、什錦砂鍋(シーチンシャーグオ)を頂きます。五目を意味する什錦、土鍋を意味する砂鍋。焼いた鶏を煮込んでとったスープに、たっぷりの具を入れて味わう中華風寄せ鍋です。小柱のエキスが効いており、自宅では決して真似できない、コクのある塩味がクセになります。
什錦砂鍋2,200円(税抜)
『青葉』の特徴は、薬膳のトッピングを追加注文できること。眼精疲労気味の私は、クコの実をチョイスしました。体調に応じてトッピングを選ぶのも楽しみの一つです。最初はストレートの塩味を頂き、途中、豆板醤や沙茶醬(サーチャージャン)に具をディップして味を変えると、一度で三度美味しい砂鍋に♪
綉儀さんおすすめの、砂鍋に合うお酒は紹興酒。血行を促進し疲労回復効果も期待できて、薬膳鍋との相性が抜群!とのこと。
16:00
紅白それぞれの鍋を堪能したところで、中華な鍋に合うおすすめのお酒を、プロにも選んでもらいたい!ということで、中華街で3代続く老舗酒店『安田屋酒店』へ。オーナーの安田利幸(やすだとしゆき)さんと淑美(すんみ)さんご夫妻は、中国酒熟練士の資格保持者だけあって、中国酒の品揃えは圧巻です。
店頭から、お酒の種類の多さに驚きました!お土産に人気の紹興酒はもちろん、珍しい日本酒やワインまで、豊富なラインナップ。お酒好きの私には、たまらない夢のような空間です。早速、鍋によく合うおすすめの中国酒を、紹介して頂きます。
おすすめ其の一 『黒谷有机干紅』1,813円(税込)※写真一番左。
西安の南、洋県の黒米ワイン。タンニンを感じ、味の濃い“紅”の鍋によく合います。肉料理やパスタにも〇
其の二 『金朱鷺 黒米』2,343円(税込)※写真左から二番目。
味は紹興酒寄りで、甘味があってスモーキ。辛い食べ物と相性抜群。”紅”にどうぞ。
其の三 台湾白酒『金門高酒』1,300円(税込)※写真左から三番目。
独特の強い香りが、辛い料理とマッチ。“紅”の鍋と合わせれば、お酒がどんどん進む。飲み過ぎにご注意。
其の四 『丽子佳人 桑果酒 ・百香果酒・荔枝酒』それぞれ1,518円(税込)※写真左から四番~六番目。
白ワインと同じ醸造方法で造られており、果実の香りと味わいが、“白”の塩味を引き立てます。
番外編 『百吉納』4,054円(税込)※写真左から七番目。
⽜乳の⾹りの後味がする、チーズやクリーム系の洋⾵お鍋と相性が良い、日本では珍しい『モンゴル』の酒です。
安田ご夫妻による”中国酒講座”拝聴後、お気に入りのお酒を持って記念撮影♪安田さんご夫妻のイチ押しは、『金朱鷺 黒米』2,343円(税込)
ネット販売のみだったこのお酒を、業者と交渉し取扱させてもらった渾身の一本。店頭取扱は『安田屋酒店』のみ。私も早速購入しました♪中華街のお土産に是非どうぞ。