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WITH MY CHINA TOWN
子どもの頃は、毎週日曜日になると中華街に住んでいた祖母のもとに遊びに行っていました。今よりもたくさんあった路地を探検したり、親戚の子が集まると関帝廟通りにある公園でどろんこ遊びをしたり。最近は中国茶が飲めるお店がたくさんできましたが、親に連れられて行ったのは、古い木の香りがする昔風の喫茶室。おばあちゃんが2人ぐらいで働いていて、コックさんが新聞を読みながらコーヒーを飲んでいる、そんな雰囲気のお店が大好きでした。
大人になった今では、中華街というと友達とごはん食べに行くことが多いですね。特に上海料理が好きです。上海出身の祖父が私の母や叔母に作っていた料理…、それを叔母たちが伝授して私たちに食べさせてくれてたからでしょうか、上海料理、なかでも家庭料理を出してくる店が好きですね。私にとって中華街はなつかしさが詰まった街。そのなかから私のお気に入りをいくつか紹介しますね。
親戚の人と出向くのは、大きいお店でメニューも豊富な萬珍樓點心舗。小さなお店だと楽園、菜香市場通り店の点心もおいしくってオススメです。これから暑くなってくると、必ず食べるのが清風楼の冷やし中華。小さいころからずっと食べている夏の定番です。中国茶が頂ける三希堂は、夏はたくさんの種類の台湾風かき氷があっておもしろいですよ。
中華街のなかでも好きなのが市場通り。にぎやかな通りなので、歩いているだけでもわくわくします。杏仁豆腐を作るときに使う杏仁の粉や乾しアンズを買ったり、めずらしい野菜が並んでいる八百屋さんをのぞいたりして楽しいですよ。この市場通りと関帝廟通りが交差した角にある頂好食品のココナッツ団子(このページ右下にご紹介)も好きで、友だちにもよくすすめます。作りたてのごま団子なども売っていて、おみやげにもぴったりです。
中華街には雑貨屋さんも多くて、キッチュなものがいっぱい。ビーズのバッグやなつかしい感じの、おばあちゃんが持ちそうなバッグとかカーディガンとかそういったものを見つけるのが楽しいです。売れ残ってホコリをかぶっているようなもののなかにお気に入りが見つかることもあるので、じっくり探してみては?
世界の中華街にもいろいろ行きましたが、世界どこに行っても中華街はパワフルな街で、小さな中国がそこにあるっていうところがすごいって感心しするし、それが地元っていうのもうれしいですね。
撮影協力:萬珍樓點心舗
My Favorite
頂好食品のココナッツ団子は1個100円。やわらかいおもちの中にクリーミーな黄味あんが入ったほんのり上品な甘さ。 おもちのまわりにはココナッツがまぶしてあり風味も満点です。毎朝できたてを提供しています